妊娠中の婚約者をサメから守った22歳男性、自身は瀕死の重傷 「やるしかなかった」
「サメが噛みついた瞬間、すぐにサメだとわかった。でも、それより婚約者を水から出すことのほうが大事だった」――そう語るのは、米ジョージア州からフロリダ州デイトナビーチにバカンスに来ていた22歳の男性、ジャコリー・ハイさん。彼は今、病院のベッドの上で英雄扱いを受けている。
事件が起きたのは先週末の7月25日。腰ほどの深さしかない浅瀬で、妊娠中の婚約者と一緒に泳いでいたところ、突然「中型のサメ」が現れた。ジャコリーさんは即座に婚約者を押しのけて安全な場所へ避難させ、自らの体でサメと対峙。左足に強烈な噛みつきを受けながらも、サメを殴って追い払い、なんとか岸まで逃げ切ったという。
「サメは灰色で、脚から腰くらいの大きさだった。一度噛まれて逃げようとしたら、今度は腕を狙ってきた。だから押しのけた。走って逃げたら、もう片方の足まで狙われた」と振り返るジャコリーさん。アドレナリンが出ていたおかげで、その場ではほとんど痛みを感じなかったそうだが、岸に上がって自分の足を見ると、大量の血が流れ出ていたという。
病院に運ばれた後、すぐに手術が行われた。医師によると、サメによって足には広範囲の損傷が生じており、完全回復には約3か月かかる見通し。さらに「永久的な障害が残る可能性もある」と医師は懸念している。それでも彼は「仕事に戻れるように、足の大事な部分が無事でいてくれることを願ってる」と前を向く。
海洋専門家や地元当局は、今回のサメの正確な種類をまだ特定していない。
このフロリダでの襲撃は、2026年に相次いでいるサメ被害の最新のもの。オーストラリアでも同日、グレートバリアリーフで銛(もり)漁をしていた39歳の男性がサメに襲われ、頭部に致命傷を負って死亡。先週には別の38歳の男性も、同じく銛漁中に全長約4メートルのホオジロザメに襲われ亡くなっている。オーストラリアでは年間約20件のサメ襲撃が報告されているが、大半は致命的ではないとのこと。
「サメに襲われる確率より、海で溺れる確率のほうがずっと高い」とはいえ、自身の命を顧みずに大切な人を守ったジャコリーさんの行動には、誰もが頭が下がる思いだ。

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